人はいかに人の話を聞いていないか

を、思い知らされることがありました。と言っても、前者の「人」とは自分も含めているのですが。
数名のグループで順番に「90秒で自己紹介をしてみましょう」という課題が与えられたとします。時間が決められているだけでなく、所属、名前などをはじめ、含めなくてはいけない項目もいくつかあり、内容を練ってみるとけっこう大変です。また、話し方や視線の配り方についても気を遣わなくてはいけません。
さて、この自己紹介が一巡しました。中には制限時間を数秒オーバーする人もいますが、必要な項目についてはほぼカバーされていたようです。また声も明瞭で視線にもある程度気を遣われていました。
しかし、この後「ではあなたの前後の人の名前と、どんなことを話していたか説明してください」と言われると、ほとんどの人が正しく答えられないというのが現実だそうです。私もそうでした。自分の順番が回ってくるまでに何を話すか、視線はどうするか、声の大きさは…などと考えてしまい、前の人の話は聞いていません。また自分の番が終わるととたんに緊張感が消えてしまい、後の人の話も聞いていません。
「自分は聞き上手だ」と思っていても、普段の何気ない場面で他人の話を意識して正しく聞けているかというとかなり怪しいようです。また話すときにはその「現実」に十分留意して話さなければならないようです。