優先席の謎

多くの場合、車両の隅の方に「優先席」というのが設定されています。「女性専用車」は大変いかがわしい制度ですが、誰かを差別するのではないという点で「優先席」の方はあって良いと思います。かつては「シルバーシート」と呼ばれていましたが、何も席を譲って欲しいのは年寄りばかりじゃないぞ、ということでいつしか呼び方が変わったようです。
私がずっと前から感じていた疑問に、「優先席は空いていても座らないようにすべきなのか?」ということがあります。一度座ってから誰かのために席を空けるのはそれなりのモチベーションが必要だし、座ったら寝てしまうかも知れません。だから私はどちらかというと「座らないようにすべき」派で、周囲の状況が許す限り優先席には座らない*1のですが、そうでない方も相当数いらっしゃるようです。何だか気持ち悪いので、どちらかに決めてもらいたいものです。
ところで最近では、「すべての席が優先席」とする路線*2もあるようです。それを常識的な感覚でとらえると「優先席の廃止」と等価になります。それならば廃止というべきだと思いますが、いったいどういうつもりなのでしょう。
普段自分が席に座っている時、譲ってあげる必要がありそうな人があれば譲るのは、義務ではないにしろごく普通のことだと思いますが、それは優先席だからではないですね。よく「すべての席が優先席である(と考える)べき」と書いている方がありますが、そういう方は優先席じゃなかったら譲らないんでしょうか。謎です。

*1:そもそも「席が空いていたら座らなきゃ損!」という感覚を持っていない。

*2:代表的な例は横浜市営地下鉄阪急電鉄