間もなく地獄

今日日電車に乗っていると、ひっきりなしに「ご理解とご協力」を求められて本当に疲れますね。理解したり協力するためにはしかるべき説明があると思うのですが、そんなの聞いたことありませんよ。
ところでもうひとつ聞き飽きるのが「間もなく」という言葉です。「間もなく○番線に○行きが参ります」「間もなくドアが閉まります」「間もなく発車します」「間もなく○に到着します」など。
「間もなく」というのは読んで字のごとく「間がないこと」だと思うのですが、例えばまだドアも閉まっていないのに「間もなく発車します」と言われてもドアを閉じるだけの間があることは明らかですよね。「間もなく○に到着します」も減速する時間がかかってから到着するのが普通です。
これらの場合に「間もなく」と言われても違和感がなくなっているのが普通でしょう。間があっても「間もなく」と言われることに慣れきってしまっているのだと思いますが、これでは「間もなく」という言葉に意味がなくなっています。
同じ言葉を必要もない、あるいは不適当なのに繰り返し使うことによってほとんど意味を成さない言葉にしてしまうのはよくあることです。「ご理解とご協力」もこの類ではないでしょうか。