そこだけを聞けば。

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NHK TVの夜9時のニュースで放送されていたので、ご覧になった方も多いのではないかと思います。とある大学において、自分にとって本当に大切なものとは何か、あるいは命の大切さを知るための講義の模様が特集されていました。なかなか時宜を得た話題だと思います。
簡単に説明するとこんな感じです。自分にとって大切なものを12個、紙片に書かせます。そして胃癌になったと仮定した日記のストーリーにしたがって、大切なものをひとつずつ捨てていきます。
大切な自分の趣味、大切な友人、大切な兄弟…
果たして最後に残るのは? その一つも、最後には捨てなくてはならないのですが…
多くの人が最期まで残したのは「母」だったそうです。
それだけを聞けば、「へぇ」「なるほど」「やっぱりね」という話かもしれませんが、私は愕然としましたよ。
「多くの人が」「母を」最後まで残したというのに、私が見ていた限り、この話題において「父」という言葉は一度たりとも出てこなかったんですね。
多くの人にとって、いかに父が母に比べて軽い存在であるか。
学生だから、なのか。
時代のせいなのか。
自分だったらどうか。
この話題のミソはそこではないのですが、もう愕然と言うほかありません。
いやちょっと驚くとともに、戦慄と薄ら寒さを感じました。