バカはお互い様

毎日新聞のサイトに、『今時の男子は「幼児的、バカ、無責任」』という記事が載っています。それによると最近の女子学生は男子学生を「幼児的、バカ、無責任、無神経、うそつき」のように見ているのだ、と言うことです。ポジティブな意見は少数派なのだとか。
こんな(どうせ全体を見たとしても)くだらない「卒業論文*1をもってして「…どうも評判はよろしくない。」などと真に受けるこの記事もどうかと思いますが、こういうことが堂々と新聞記事になってしまうこと自体「男性はまだまだ不当差別されているな」と思わせるものがあります。
これはマスコミ、特にテレビの影響が大きいと思いますが、今日日「バカなこと」「汚いこと」「かっこわるいこと」は男性の役回りとすることが社会的に容認されているようです。男性一般にも、そういうことを受け入れてしまう寛容さがあるのも良くないのですが。
私が常々問題に思っているのは、「女性にしてはいけないことは、男性にもしてはいけない」*2というごくごく当然のことが、今の社会ではまったく認識されていないということです。マスコミでは「女は強くなった、男は情けない」的な論調がよく見られますが、例えばこの記事の内容を男女入れ替えたことが現実にあったとしたら、それは社会的に受け入れられるでしょうか?この調査も、男女の立場を逆にしても恐らく同様またはそれ以下の結果が出ることは容易に予想されますが、それでは記事にならないだろうし、できないでしょう。
確かに消費文化でのマーケティングの手法で「女性の優越感をくすぐる」というのは基本中の基本*3ですが、それがあまりエスカレートすると、鉄道の「女性専用車両*4のように歪曲された人権感覚になってしまうわけです。
男女を平等にするために男女それぞれの尊厳を保護することは重要ですが、いつの間にか男性を蔑視することが当たり前になってはいないでしょうか?
この件に関しては書きたいことが山ほどあるのでいずれまとめたいと思っているのですが、内容が多くなりすぎそうでなかなか実現できていません…。

*1:これで卒業させるのは、どうかと思いますが…、しかも12人も。この指導教官(おそらく男性)自身が「男子学生は幼いという印象を持っていたが、やはりそうか。」などとバランス感覚がなさそうな人なので、仕方ないでしょうか。

*2:よく安っぽいドラマで女性が男性の顔を殴る場面がありますが、あれは非常に良くないです。

*3:最近はこの手法が必ずしも効果的ではないことが分かってきていて、例えば元来女性向けのお台場のビーナスフォートでは男性向けのショップを増やす傾向にあります。

*4:「男性は痴漢だから乗せるな」と言っているのと同じですから不当差別の典型です。私の目が黒いうちに絶対に壊滅させたいと思っています。