小学校での英語教育必修化はナンセンス?

先月末に教育審議会の部会が、小学5年生からの週1時間程度の必修化を低減することにしたそうです。現在すでに公立の6年生では、月に1〜2回程度は英語関係の活動をしている、という現実をふまえてのことのようでした。
これに、某都知事が噛みつきました*1。そもそもが文学者である某都知事には、放置できない議論なのでしょう。
珍しく私は、この某都知事の意見に大賛成です。明らかにナンセンスである。今の子供の書くメールや掲示板の文章を見れば、日本語力の崩壊度合いは明らか。なぜ日本語でなく英語を強化する?という指摘は、至極当然でしょう。
問題点を3つ挙げておきますので、税金で食っている人たちにはぜひよく考えてもらいたいと思います。

なぜ必修化なのか

個人の選択で英語を勉強するのはもちろん自由だが、必修化すればそのしわ寄せが必ずどこかに行く。その分をなぜより重要で不十分な日本語の学習に割かないのかという指摘には、文科相反論は答えていない。

なぜ英語なのか

個人の選択で英語を勉強するのはもちろん自由だが、なぜ中国語でもフランス語でもスワヒリ語でもなく英語なのか。世界でよく使われているのが英語であったり、インターネットで英語が標準なのは過去の話。それなら100年も前にそうしているべき。世界は多極化しており、これからやるなら言語は選択制にする必要がある。

日本人が英語を苦手なのは、学習期間が短いからなのか

そうでなく、教育の質の低さであることが明らかになっているのに、なぜより学習期間を長くしようとしているのか。まったく問題の解決にならない。

*1:asahi.comの記事「小学校英語必修 都知事「ナンセンス」発言に文科相反論」http://www.asahi.com/life/update/0407/002.html