子供はペットではない

去年の4月に千葉市の公園で、ベンチの後ろに倒れた子供の頭に枯れ枝が刺さって死んだという事故があり、親が市に損害賠償を求め、市に1200万円の支払いを命じるという地裁の判決があったそうです。
亡くなった私の母親は、よく「親は小さな子供から『一瞬も』目を離してはいけない」と言っていました。私もそれには納得です。子どもは常に予測不可能な行動をとるので、という理由です。炎天下で子供を車に放置してパチンコ殺人なんて事件も年に何度かありますが、この事故もそれを守っていれば防げた事故だと思います。
親には気の毒ですが、そのような原則に基づけば親の責任は100.0%免れられないでしょう。仮に枝が危険だと言うなら、そういう場所に子供を連れて行った(または行かせた)親の責任はやはり免れられません。
子供を育てるのは、犬・猫・魚のような愛玩動物を育てるのとは違います。そもそもの不幸はこういう親でも子供を産めてしまうことでしょう。「保護者が監護義務を怠った程度も小さくない」と認めているようですが、ちょっと納得のいかない判決でした。