オリンパスの業績好調に思う

オリンパスは、今年度第3四半期の財務状況の発表で、映像事業が前年同期比14%以上の増と、好調であることを発表しました*1。コンパクトカメラのμシリーズやFEシリーズが良いのだそうです。
カメラそのものの出来よりも機種を増やしてマーケットに迎合し、店頭での幅だけ効かせる手法というのは、物作りをする企業の戦略としてはあまり感心しませんが、そうは言っても会社全体としてうまくいかなければ少数の魅力的な機種も作れませんね。今はそういう機種もなかなかありませんが!
唯一希望のもてる傾向としては、μシリーズに、持って直接海に(現在10mまで)潜れるコンパクト機というアプローチがあります。これこそニコンもNIKONOSを捨てたニッチ路線ですが、弱小企業だからこそニッチ市場に攻めるというのは間違っていません。また、コンパクトであればあるほど防水もしやすくなるでしょう。そういう意味のあるコンパクト化なら賛成なのですが、ただ「ポケットに入るから」では、「そんなのポケットの大きさに依存するじゃないか!」「携帯電話機で十分じゃないか!」となってしまい、意味がないわけです。
一昔前の自動車産業のように、無駄な機種を増やしすぎてリストラを求められるというありがちな反動が、近い将来こないことを願うばかりです。

*1:オリンパス 第3四半期財務・業績の概況(連結)http://www.olympus.co.jp/jp/corc/ir/brief/pdf/brief139PA_5.pdf