CAGRを求めよう

「6年間で69%成長を達成するには、毎年(平均)何%成長しなくてはいけないか」というようなお題(つまりCAGRを求める)に直面することが、仕事上けっこうあります。
当然ですが69÷6=11.5(%)では社会人として0点なわけですね。これにはべき乗根を計算できなくてはならないので、手元に関数電卓Excel等の使えるPC、あるいはGoogleにアクセスできる環境があれば楽勝ですが、普通の電卓しかない時に約9.1%というとりあえずの結果に達するにはどうすればよいでしょうか。
この場合は1.69の平方根をメモリー(M+など)に保存し「MR」「√」「√」ここから「×MR=」「√」「√」をひたすら繰り返すといつしか1.091…くらいに収束します。これが答えです。この方法の後半は、いくつかのwebサイトで「普通の電卓で3乗根を求める方法」として紹介されています。最初に平方根を取っているので、結果としては6乗根を求めたことになります。
同じような原理で5乗根を求めることができます。ただしこの場合は途中で逆数を取れなくてはいけないので、「÷÷」で「K」が出る(定数計算ができる)電卓でないとちょっと面倒です。もしできるなら、こんどは「MR」「√」「√」から「÷÷MR=」「√」「√」をひたすら繰り返します。5乗根を求める代表的な例は「1〜6等星で100倍違う天体の明るさは1等級ごとに何倍違うか」を求めるようなときです。
7乗根なら3乗根と同じような原理で求められます。9乗根は3乗根の3乗根、10乗根は平方根と5乗根の組み合わせですね。以降、たかだか素数乗根を求める方法があれば何乗根でも求まるわけですが、11乗根は不可能でないにしてもちょっと面倒な方法になりそうです。とは言え、10年分までのCAGRまでなら何年であっても普通の電卓を使い、割と簡単な方法で求められるということが言えます。