「地球温暖化の炭酸ガス原因説インチキ説」はなぜ信じられないのか

麻生さんが2020年の温室効果ガス削減目標を2005年比-15%に設定したということで、賛否両論あるようです。経済界はもちろん「厳しすぎる」と言いたいし、環境派は「甘すぎる」と言いたいのでしょう。どちらの気持ちも分かります。
この議論をさらに客観的に見ると、かなり以前から世の中には、そもそも炭酸ガス温室効果の原因ではないとする説もあります。こういう対立する説があるということは、おもしろいことです。
私はこれらの諸説について十分に勉強したわけではないので、ここでどちらの説が正しいという確かな説明はできないのですが、世の中一般では「地球温暖化炭酸ガス原因説インチキ説」はまだ主流にはなっていないようです。
地球温暖化炭酸ガス原因説インチキ説」がなかなか広まらない理由は何でしょうか。それが正しいかどうか、全ての説に当てはまらないにしても、以下のような傾向が見られるんですよね。

  • 対立する説が誤りだという直接的な証拠がない(あれば、もっとすんなり受け入れられるだろう)
  • 一般人は、炭酸ガス温室効果ガスをごっちゃにしがち(炭酸ガスはよくても温室効果ガスはだめなのか、とか分かりにくい)
  • これからは寒冷化だなどと言う(実際まだそうはなっていないので、受け入れられにくい)
  • リサイクルやフロンへ論点が分散しがち
  • ある一つの現象に例示した原因が存在しなければ、その現象は起き得ないと言っているかのように受け取れる
  • 温暖化のデメリットを積極的に認めない(実はあまり関係ないが)
  • 環境破壊とは何であるかを都合のいいように定義する(それも実は関係ない)

そして何より大きいのは

  • 対立する説を誤りでなく「陰謀」「インチキ」として扱っている

現在主流となっている説を覆すために、反主流の説を打ち上げるのは必要なことかも知れませんが、主流を最初から「陰謀」「インチキ」として扱ってしまうのはある種の思考停止を誘い、悪く言えば幼稚にさえ見えてしまうのです。
以前、レジ袋の有料化がエコだというのを否定する説のことを書きました。これも似たような話で、レジ袋自体を資源と見なす視点が欠けているのも問題ですが、最初から「流通業界の陰謀だ」などと言ってしまっては、せっかくの話の中身に説得力がなくなってしまうのです。
これらの件は、主流を打ち破るにはどんな方法をとってはいけないか、という好例になっていると思います。