台風と地震、戦争と自殺

何度もやってくる台風と余震のやまない大きな地震、というわけで災害続きの日本でしたが、ここへ来てまた福岡県出身の若い男性がイラクで誘拐されるという事件が起こったようです。
日本政府も責任上、救出と早期解決に尽力しているように見せていますが、「天災でこんなに天下大変というときに何という面倒を起こすんだ」というのが正直なところではないでしょうか。
半年くらい前にやはりボランティアなど日本人3人が誘拐され、救出された事件がありました。そのとき私は、事件を利用して右傾化メディアが「自己責任」の名の下に自衛隊派遣を正当化しようとしていることを叩きましたが、今回はそのときとは若干事情が違うように見受けられます。
報道がほぼ事実であれば、彼はニュージーランドでの風来旅行の後、確固たる信念もなく、知識もなく、計画性もないまま戦時中のイラクへ入っていったようです。戦争やテロは絶対悪であり自衛隊がそこへ出て行くのも悪事ですが、こういう戦争が何だか分かっていない平和ボケな困ったチャンを決して良いとは思いません。また小泉さんが「自衛隊は撤収しない」と言い切るのは、善悪は別としてあまりにも予想通りであり、誘拐犯に与える利益もありません。したがってこれは単に人に迷惑をかける自殺行為であり、無駄死にであり、逆立ちしても「見聞を深める」という行為にはつながりません。
世間ではネットつながりの集団自殺がはやっているようです。私は自殺を選ぶ人が結果として死ぬことは結局「あの世」へ行っても救われないことでしかないと思います。台風や地震のような災害で不本意にも亡くなったり、肉親を失ったり、生活が不自由で困窮している人も大勢いるというのに、集団自殺やら外国で自殺行為などというのは単なる贅沢病に過ぎません。
かなり確率は低いと思いますが、彼がもし帰国するとしたら、右や左の諸兄から一体どんな迎えられ方をするのでしょうか。



…と、ここまで書いて気がつくのは、この話題を取り上げた人で何と同じようなことを書いている人の多いこと。これでは何の面白味もないので、もう一言追加しておきます。
日本政府は、この誘拐された若者について犯人に対して「そんなヤツ帰ってこんでも良い。煮るなり焼くなり好きにしろ」という声明を発表してみてはどうでしょうか?テロリストに対する新手のアプローチ(いわれるところの放置プレイ)として世界から注目されるのではないでしょうか?
通常の誘拐事件では人道上そういう対応はできないのですが、今は災害への対応の方がよほど重要なのであって、…