各社から新機種

八重山へ行っている間に、私と同じオリンパスC-4040を使う人が複数いたので、いろいろマニアックな設定の話から「もうこの機種は限界ですね〜」なんて話をしていました。相棒が使っていたオリンパスμ720SWでの写真が、意外にも良く撮れていたことからそんな印象を強くしました。
その間、各カメラメーカーから新機種が発表されたようです。そのうち、私が水中写真用としてぱっと見で欲しくなったのは、キヤノンPowerShot A710 ISくらいでしょうか。オリンパスは覇気が見られません。
今どきのデジタルカメラをC-4040のような「普通のコンパクト」、最近よくあるμ720SWのような「超コンパクト」、そしてE-330のような「一眼レフ」の3種に分けるとすると、最近オリンパスが水中撮影に対応してくるのは「超コンパクト」と「一眼レフ」だけで、一番多くの水中カメラユーザーが期待しているであろう「普通のコンパクト」は、SP-350を除く*1と放置状態になっています。
今回発表されたうちで水中対応しているのはPT-034を発表しているμ750だけで、これは「超コンパクト」にあたります。開放F5.0に下がるにしても光学5倍ズームはやや魅力ですが、オドリハゼのような物を撮ろうとすると10倍欲しくなります。光学手ぶれ補正はたぶんパナソニックとの間で何かと交換したのでしょうが、必要性は分かりません*2。一つだけえらいのは、液晶が21.5万画素なところです。少しはピントの確認がしやすくなる可能性があります。
今回発表された中で唯一「普通のコンパクト」に近いSP-510UZはとりあえず水中対応ではないようです。実はこの機種、光学10倍ズームだったり高感度だったり単3電池が使えたりと、水中撮影用としてはこれらの中で最も理想に近いのですが、どうやら最近のオリンパスはそれよりも売れ筋を重視するらしく、「ちゃんと水中撮影したい人は一眼使え」という姿勢に見えます*3。一眼はいくらモノが良くても、普通のユーザーには重すぎだしワイコンやクローズアップ使ったりという融通が利きません。
水中では撮影条件が地上より厳しいだけではなく、より良い操作性が求められるので過度のコンパクト化はむしろデメリットです。一番使う人が多そうな「普通のコンパクト」であるキヤノンPowerShot A710 ISの方が「超コンパクト」であるオリンパスのμ750よりも魅力的に見えてしまいます*4。または、どちらかというとズーム倍率が低くても1/1.8型CCDのμ810の方が水中用としては魅力かなぁ…。
SP-510UZは明らかにSP-500UZの後継でしょうから、評判の良かったSP-350の後継にかすかな期待を持つべきでしょうか。

*1:SP-350用の防水プロテクタPT-030はすでにカタログ落ち。

*2:水中では手ぶれより被写体ぶれの影響が大きいと思われる。その意味では従来のオリンパスのアプローチは水中撮影にとって都合がよい。

*3:もう一つSP-510UZの不都合な点を強いて挙げると、レンズ周囲の外周が大きめのためプロテクタが大きくなりそうという点があるが、だからといって不可能ということではない。

*4:ちなみにCCDの大きさから言うと逆になってしまうところが複雑。