4日間で11本 座間味周辺で潜り、その内まともに写真の撮れたのは9本、すべてフィッシュアイのセッティングで約800回もシャッターを切り、今回も駄作を量産しました。C-x0x0を使ってきた10年近くのキャリアというのは大したもので、カメラが変わると使い勝手だけでなく結果もまったく違ってきます。そのクセ、特に露出の加減に慣れるまでまだもう少しかかりそうです。
難しい色の再現性はさすがで、マニアックなことを言うと例えば私の好きな太陽の入った逆光水中ワイド写真では太陽の周囲の色の出方がC-x0x0の場合とはやはり違います。一方で、11月末ということで日中を通して海の中がやや暗く、青のグラデーションの出方がやや薄いような気もします。このあたりは海の条件とRAW現像の仕方にも大きく依存するところで、ある程度きちんと比較するには来年の夏を待たなくてはいけません。
フィッシュアイでの画角について、C-5050+UWL-100では水中でおよそ130°になり、NEX-5VCL-ECF1では地上で180°の対角魚眼です。NEX-5の場合の水中での正確な画角は分かりませんが、C-5050の場合よりかなり広くなっていると感じます。太陽を入れるようにすると斜め後ろまで写ることになりますが、おもしろくもあり厄介でもあります。私は他のダイバーが写り込むのはあまり気にしないのですが、気になるのは姿勢によって自分のフィンの先や、自分の排気の泡が不用意に写り込んでしまう場合です。仰角にもよりますが-20mなどそれなりの深度で自分の泡が写らないように30秒ほど待つ場合があります。あまり健全じゃないですね…。
同様の問題として、35mmフィルムからの伝統である3:2のアスペクト比にも悩まされています。コンパクト機で主流の4:3はバランスが良く非常に使いやすい比率です。3:2になると特に縦位置では途端に使いづらくなります。これは想像以上の違いでした。
実はフラッシュの方も、9月のPNGまではD-2000+D-180の外光式オートを使っていたのに対し、今回はD-2000×2のS-TTLを使っているという違いがあります。S-TTLは非常に上手くやってくれていると感じる一方で、上記の画角の広がりもある分いわゆる「ライティング」の上手さそのものが問われる度合いが強まってきます。発光禁止も上手く使う必要があるでしょう。


良かったのはとにかくコンパクトで軽いこと。以前に比較したように、フィッシュアイのセッティングならC-5050よりかなりコンパクトです。バッテリーの持ちも、感覚的にはC-5050にエネループを入れたときと同じか少し良いくらいで、ややヘビーユース目の1日3ダイブを何とかハウジングを開けずに持ちこたえそうです。
話題になっている操作性については、水中では地上ほどいろいろ切り替える必要もないので(10月のアップデート適用以後の状態であれば)それほど問題にならないでしょう。ちなみに私はカスタム設定で撮影モード「A」で「ソフトキーB」に「ISO感度」を割り当てています。たぶんRAWで撮るならこれがベスト設定でしょう。ただし撮影モードP/A/S/M以外に設定するとカスタム設定が無効になるという、これまたソニーならではの「余計なお世話」機能があるので注意が必要です。