世界遺産登録を喜ぶのはなぜか

報道で特に地元の皆さんの喜びっぷりを見ていると、世界遺産の意味を分かっているのかな、と心配になります。小笠原諸島の場合、なぜ地元の小笠原村の村長さんたちは大喜びしたのでしょうか。
島はあまりに離れていて、本当のところはよく分かりませんが、世界自然遺産が目的とするところの「自然遺産の保全」への影響を心配する人もいる中で、早速商売に走る人もいるようです。
商売が成り立たなければ生活していけない、自然保護の費用も出ないというのは一理ありますが、あくまで目的は「自然遺産の保全」であって「観光の振興」ではありません。
これはどちらが良いとか悪いとかいう問題ではなく、世界遺産登録とはそういうことなのです。多くの離島観光地のように、観光の振興を目的に自然保護を進めることが悪いわけではないのです。ただ、その意味の違いが理解されているかどうかが問題です。
そういえば、某都民に大人気の某都知事が高い金をかけて造らせたスーパーライナーおがさわらはどうするつもりなんでしょうね。大震災の被災地でせいぜい百数十名分の避難所代わりに使うには、あまりにもったいない感じがするのですが。